肺炎球菌ワクチン

各科のご紹介

高齢者を対象にした
肺炎球菌ワクチンの接種を実施しています。

※当院では23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)による予防接種を行っております。
※定期接種、任意接種ともに受け付けております。

★要予約★

1.肺炎球菌とは

肺炎球菌は、主に気道の分泌物に含まれる細菌で、唾液などを通じて飛沫感染し、気管支炎や肺炎、敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。肺炎はわが国の死亡原因の第5位となっています。また、日常的に生じる成人の肺炎のうち1/4~1/3は肺炎球菌が原因と考えられています。

2.肺炎球菌ワクチンとは

肺炎球菌には90種類以上の血清型があり、定期接種で使用される「23価肺炎球菌ワクチン(一般名:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン、商品名:ニューモバックスNP)」は、そのうち23種類の血清型を予防対象としたワクチンです。この23種類の血清型は、成人侵襲性肺炎球菌感染症の原因の約6割~7割を占めるという研究結果があります。

3.定期接種対象者は

①今までにこのワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)を接種したことがない方
②対象の年度※に以下の年齢になる方
(該当する年の4月2日から翌年の4月1日までに、以下の年齢の誕生日を迎える方)
・65歳
・70歳
・75歳
・80歳
・85歳
・90歳
・95歳
・100歳
③60歳以上65歳未満で、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害を有する方
※対象の年度(期間)は…
該当する年度のみとなります。
・年度とは、その年の4月1日から翌年の3月31日まで
・対象となる年度においてのみ、定期接種として公費助成が受けられます
・公費助成の有無やその内容は、お住まいの市町村によって異なる場合があります

4.Q&A

Q.なぜ65歳以上は肺炎予防が必要なのですか。

A.65歳以上の方が肺炎にかかると命に関わる危険性もあるためです。

肺炎で亡くなる方の約98%が65歳以上となっています。また、肺炎は年齢が上がるごとに死亡のリスクが高まります。そして、肺炎は発症後に急激に症状が進むことがあるため、65歳以上の方にとって軽視できない疾患です。

Q.23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)接種によって上昇した免疫は、どれくらいの期間持続しますか。

A.およそ5年間持続します。

健康な人では、少なくとも5年間は免疫が高い状態が続くという報告があります。その間、個人差はありますが、徐々に免疫は低下する傾向を示します。

Q.すでに一度接種したことがある場合、再接種することはできますか。

A.初回接種から5年以上経過した方は接種可能です。

2回目以降は任意接種となりますが、5年以上の間隔を空けて接種することが可能です。5年以内に2回目の接種をすると、注射部位が赤くなったり、腫れたりするなどの副反応が強く出たり、副反応が起こる人の割合が高くなったりするため注意が必要です。

Q.23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)を3回以上接種することはできますか。

A.できます。

添付文書上、接種回数に上限の規定はありません。ただし、2回目以降の接種については、接種によって得られる利益がある一方で副反応などのリスクがあるため、必ず医師にご相談ください。

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